Windows Server 2016|Wbadminによるバックアップと復元

GUI(Graphical User Interface)でWindows Serverのバックアップと復元が失敗した場合があります。この記事では、Windows Server 2016のWbadminコマンドラインを使用してバックアップを取ったり、回復(リカバリ)を実行したりする方法について解説します。

Machi

By Machi 最後の更新 2023年09月28日

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Windows Server 2016 Wbadminの機能について

Windows Serverのバックアップ機能といえば、「Windows Server バックアップ」ですね。このWindows Serverの標準バックアップ機能はGUI画面がわかりやすいですが、Windows Serverにはデフォルトでインストールされていません。それに、これを使ってバックアップと復元に失敗してしまったことも少なくません。

こういう時に、Windows Serverでバックアップまたは復元を行うには、「Wbadmin」の使用を選択できます。Wbadminは、「Windows Server バックアップ」のコマンドラインインターフェースです。パソコン初心者にとってちょっと複雑ですが、より多くの機能が用意されています。例えば、バックアップをより効率的に管理するために手動で古い世代のバックアップを削除することもできます。

▶ 補足:Wbadminコマンドでバッチを作成し、タスクスケジューラで実行させることで定期的なバックアップ取得が可能になります。

注意事項】Wbadminでシステム状態のバックアップを作成するには、「管理者(Administrators)」グループまたは「バックアップオペレーター(Backup Operators)」グループのメンバーであるか、適切な権限が委任されている必要があります。.....〆(・ω・)メモメモ

☞管理者権限でコマンドプロンプトを起動する方法:検索ボックスに「CMD」と入力し、結果から「コマンド プロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」をクリックします。

コマンドプロンプトで、バックアップや復元などを実行する構文を入力することができます。「Wbadmin /?」を指定すると、Wbadminオプションの一覧(Wbadminにサポートされているすべてのコマンドライン)が表示されます。

利用可能な構文

Wbadminコマンドを使用してバックアップと復元をを行う方法

WbadminコマンドラインツールはWindows Serverのバックアップと復元にかなり役立ちます。特にコマンドプロンプトに慣れてきたら、自由度が高くて、とても便利な方法だと思います。次は、Windows Server 2016のWbadminコマンドを利用してバックアップと復元を行いましょう!(✿゚▽゚)ノ

●Wbadminバックアップコマンド実行

Windows Server 2008、2012、2016、2019、2022(R2を含む)で以下コマンドを実行して、システム状態のバックアップを作成することができます。

Wbadmin start systemstatebackup -backuptarget:

✎Point:バックアップ先には、ローカル専用ディスク(サーバ専用で、クライアントOSでは使用できない)、ローカルボリューム(クライアントOSでも使用可能だが、Windows Server バックアップ GUIでは指定できない)を選択できます。NASや共有フォルダなどリモートストレージもバックアップ先に指定できますが、複数のバックアップを作成できません。

以下のコマンドを実行して、システムドライブ及びシステムで予約済み領域をバックアップすることができます。

Wbadmin start backup -backuptarget: -allcritical -quiet

✎Point:-allcriticalをつけると、全ての重要なボリュームがバックアップ対象になります。-quietをつけると、ユーザープロンプトを表示させずにコマンドを実行します。

※例:OSがインストールされている領域をEドライブに丸ごとバックアップする場合、次のコマンドを実行してください。

WBadmin start backup -backuptarget:E: -allcritical -systemstate -vssful

✎Point:-systemstateをつけると、バックアップにシステム状態を含めます。-vssfulをつけると、VSSを使用して完全バックアップを実行します。

Wbadmin start backup

メモ:
-includeで複数のドライブをバックアップの対象として指定できます。例えば、-include:c:,d:,e:のように利用します。
Wbadmin get statusで現在実行中のバックアップまたは回復の状態(進行状況など)を確認できます。
Wbadmin stop jobで現在実行中のバックアップまたは回復の処理を停止、キャンセルできます。
システム状態のバックアップは同一サーバ(バックアップを取得した場所)にのみ復元できますが、それ以外のバックアップは同じまたは異なるハードウェアを搭載している別のサーバにも復元できます。
バックアップにかかる時間が、サーバによって異なります。

【結果確認】バックアップの保存先ドライブには「WindowsImageBackup」というフォルダが存在し、その中で作ったシステムイメージを確認できます。

以上で、Wbadminでのバックアップは完了です。とても簡単でしょう。しかし、万が一の時に、復元方法が分からないなら、何の意味もありません。次はWbadminでパソコンを修復する方法について説明しましょう。(/≧▽≦)/

●Wbadminリストアコマンド実行

不適切な操作やウイルスなどで、パソコンの調子がおかしくなったり、Windows OSが正常に起動しない場合、Wbadminコマンドを利用して、システム状態を復元して、パソコンを元に戻すことができます。

☞ステップ 1. Windowsのインストールメディア(ISO)やシステム修復ディスクをパソコンに挿入し、パソコンを起動します。

☞ステップ 2. 「オプションの選択」画面を表示させたら、「トラブルシューティング」をクリックして「詳細オプション」で「コマンドプロンプト」を選択します。

☞ステップ 3. コマンドプロンプトが開いた後、まずは以下のコマンドを実行して、作成したバックアップのバージョン識別子を取得します。

wbadmin get versions -backuptarget:

✎Point:このコマンドによって、バックアップ時間やバックアップ場所など復元に必要なほかの情報も取得できます。wbadmin get items -version:<バージョン識別子> -backuptarget:<バックアップ保存先のドライブレター>を実行して、取得したバージョンのバックアップに含まれる項目を一覧表示することができます。

☞ステップ 4. 以下のコマンドラインで、取得したバックアップのバージョンを使ってシステム状態の復元を実行します。

Wbadmin start systemstaterecovery -version: -backuptarget: -quiet

※例:ネットワーク上の共有フォルダ\\192.168.0.221\Public\backupからシステム状態を復元するために、次のコマンドを実行します。

Wbadmin start systemstaterecovery -version:11/11/2015-01:09 -backuptarget:\\192.168.0.221\Public\backup -quiet

システム状態の回復

☞ステップ 5. exitを実行してコマンドプロンプトを終了します。「続行」をクリックして、Windows Server 2016が問題なく起動して、バックアップ時の状態に戻るはずです。

メモ:
上述のシステム状態の復元はシステム状態データだけを復元します。wbadmin start sysrecoveryで完全なシステムの復元を実行できますが、このコマンドはWindows回復環境を使用している場合にのみ使用できます。※つまり、Wbadmin start sysrecovery -version: -backuptarget:を入力すると、(少なくとも)オペレーティングシステムの状態を含むすべてのボリュームを回復します。
Wbadminコマンドに制限があります。例えば、NTFSファイルシステムでフォーマットされたボリュームにのみ対応します。ひとつだけのバックアップスケジュールを作成できます。コマンドプロンプトに慣れていないユーザーにとっては複雑過ぎます。

Windows Server向けバックアップと復元ソフトウェア

次は、Windows Server 2016をバックアップまたは復元するために、もっと簡単な方法を提供しています。それは、強力なサードパーティ製バックアップ&復元用ソフト-AOMEI Backupper Serverを使用することです。

その直感的でわかりやすいGUIにより、数回のクリックだけでWindows Server 2016をバックアップまたは復元できます。パソコンに精通していない方でも気軽に使えます。

Windows Server向けのバックアップ&復元ツールとして、AOMEI Backupper Serverはバックアップと復元をより柔軟にかつ効率的に実行できます。Windows Server 2008、2012、2016、2019、2022(R2を含む)およびWindows 11/10/8.1/8/7/Vista/XPに対応しています。また、NTFS、FAT32、EXT3など、ほとんどのファイルシステムに対応します。

システムイメージの作成を例として、AOMEI Backupperの使い方を説明しましょう~

☞ステップ 1. AOMEI Backupper Serverの30日間試用版を無料でダウンロードし、インストールし、起動します。

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☞ステップ 2. 「バックアップ」タブで「システムバックアップ」をクリックします。

バックアップタブ

☞ステップ 3. Windows Serverの起動に必要なドライブが自動で選択されるので、バックアップ先を指定すればいいです。※ローカルドライブまたは、外付けハードディスク、NASや共有フォルダ、クラウドストレージなどを選択できます。

バックアップ先

☞ステップ 4. 「開始」をクリックしてシステムバックアップを実行します。

開始

※下の3つのオプションをクリックし、バックアップをカスタイマイズできます:
オプション:バックアップイメージの圧縮レベル/暗号化、バックアップ完了後のメール通知、使用されているセクターのみバックアップする「インテリジェントセクターバックアップ」/すべてのセクターをバックアップする「完全なバックアップ」、Microsoft VSS(ボリュームシャドウコピー)などを設定できます。
スケジュール:毎日/毎週/毎月/イベントトリガー(システム起動/シャットダウン、サインイン/サインアウト)/USB挿入の5つの柔軟的なモードからWindows Serverの自動バックアップを設定できます。
スキーム:フルバックアップ、変更された部分のみバックアップする増分/差分バックアップ、古いバックアップの自動クリーンアップを設定できます。バックアップ先に十分な空き容量があることを確保するには、古いバックアップの自動クリーンアップを有効にすることをお勧めします。

【補足】Windows Server バックアップと同様に、GUIだけでなく、AB Serverはコマンドラインインターフェースもあります。コマンドラインを入力して、バックアップ、復元、クローンをAOMEI Backupperで実行することもできます。管理者権限のコマンドプロンプトでAMBackup.exe /?と入力して、すべての使用可能なAOMEI Backupperコマンド構文を表示させます。

まとめ

この記事では、Windows Server 2016でWbadminコマンドを使用してバックアップと復元を実行する方法を詳しく紹介しました。コマンドに慣れていない方には少し複雑でしょう。また、間違ったコマンドを実行すると、非常に深刻な事態になることもあります。

したがって、エラーを回避し、Windows Server 2016のバックアップ&復元を簡単に実行したい場合、サードパーティー製のバックアップ&復元ソフト-AOMEI Backupper Serverの使用をお勧めします。このソフトは、システムのバックアップに加えて、ディスク全体/特定のパーティション/ファイル&フォルダのバックアップをサポートしています。ユーザーの異なるニーズを満たすことができます。

また、「ユニバーサル復元」という機能が搭載されています。この機能によって作成システムイメージを異なるハードウェアの別のサーバに復元することができます。システムを起動できない場合、復元を正常に実行するための回復環境、ブータブルメディアを作成するツールも備えています。今すぐダウンロードし、データを守りましょう!

Machi
Machi· 編集者
Technology会社の編集者としてAOMEI製品についての記事やコンピュータに関する記事を翻訳したり、書いたりしています。パソコンの基礎知識とか、AOMEI製品のバックアップ&復元、クローン、同期などの機能について詳しいです。IT業界に対して深い興味を持っています。そのほか、旅行、映画、音楽、色々なことに趣味があります。